"EZU"(エズ)という、ニース近郊の小さな小さな街。
山と海、2つが揃った最高に眺めの良いところで、ライトブルーの海が眩しいほどどこまでも続く。

入り組んだ道には建物の壁に、通りの名称を記した看板が1つ1つ付けられていた。
おかげで幾度となく方向オンチの私を救ってくれた。
外国を訪れてはつくづく思う事がある。
それは生活に溶け込んだ普通の看板なのに、どうしてこんなに素敵なのだろう。
そしてどうしてこんなに「景観」が素晴らしいのだろう。
また、エズの街にある1軒1軒の住宅が、駅が、まるでおとぎ話のように可愛い。
人々の生活が、それぞれの地域の歴史や文化に密接だからこそ、周りの自然と馴染み、このような「景観」が出来上がるのか。

町並みを眺め、様々な事を考えながら歩いていたら、あっという間に3時間程経っていた。
行き交う人が、見知らぬ自分に挨拶してくれるのがとても嬉しかった。



Page3(文・写真/ K. Tadano )



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