家の近くにあるパン屋さん。[DU PAIN ET DES IDEES]。
パティスリーのような佇まいは19世紀の建物。
アンティークのお菓子の缶が飾られていたり、レジが昔風の小さなボタン式だったりといちいち可愛い。
パン屋さんに入るというよりは、アンティーク雑貨のお店に入る気分。

多くの種類はないのだけど、どれも個性的で美味しいパンが揃っている。
ヤギのチーズとほうれん草や、フェッタチーズとドライトマトの入った天然酵母のパン。
イチジクのタルトとか、その日によってあるものが少しづつ違う。
通常フランスのパン屋さんは日本と違ってガラスケースに入っており、
お客さんが自分で触って選ぶことはできない。
ここのパンはガラスケースの中で、さらにきれいにディスプレイされていて、籐のカゴのうえにお行儀よく並んでいる。とってもセンスがいいし、選びやすい。
お店のマダムも男の子も選んだパンの説明をしてくれたりと親切。
ほんとに大切にパン作りしているのだなあ…と毎回とても感心するお店である。

パンを買って夕暮れのサンマルタン運河をぶらぶらする。
待ちきれなくてパン・オ・ショコラ食べながら歩く。
皮がぱりぱり!美味しいな…。

小さなことだけど、この幸せ感もかなり自分の中の「幸福ランキング」の上位かも。






Page33(文・写真/ K. Tadano )   





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